2012

　新潟市民病院（新潟市中央区、676床）は28日までに、「ガーゼ遺残」に関する医療事故を公表した。再発防止策については、手術開始前のガーゼの枚数確認などを徹底するという。【新井哉】
　同病院によると、消化器疾患の治療で入院した70歳代の女性患者へのCT検査で、偶然、下腹部に腫瘤があることを確認。11月にこれを摘出したところ、ガーゼであることが判明した。
　この患者については、2000年に同病院で受けた産婦人科疾患の手術以外に下腹部の手術歴がなかったため、当時の手術の際、「ガーゼを体内に遺残した」との結論に至った。原因に関しては、「手術開始前のガーゼの枚数が1枚多かったということが、可能性として最も高い」としている。
　今回のケースでは、閉腹前・閉腹後にガーゼカウントを実施し、ガーゼの枚数が一致して術後も良好だったため、X線撮影が行われなかった。こうした状況を踏まえ、同病院は再発防止策について、▽手術開始前のガーゼの枚数確認▽術中・術後のガーゼカウント▽X線撮影による異物遺残確認―を徹底する必要性を挙げている。
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